
ペット薬膳アドバイザー|犬猫の体質・陰陽・気血水・薬膳の基本を自宅で学べる資格
2026年09月16日 19:29
ペット薬膳アドバイザーとは?
「同じ犬種なのに、暑さが苦手な子と寒さが苦手な子がいる」
「同じ年齢でも、食欲や便の状態、活動量には大きな違いがある」
「愛犬・愛猫の状態に合わせて、毎日の食事をもう少し深く考えてみたい」
犬猫と暮らしていると、一頭一頭の違いを感じる場面がたくさんあります。年齢、犬種・猫種、体格、活動量、生活環境、食事内容、食欲、便の状態などは、その子によって異なります。
ペット薬膳アドバイザーは、このような犬猫の「個体差」に目を向けながら、薬膳における陰陽・気・血・水(津液)・五行・寒熱・虚実などの伝統的な考え方について学び、犬猫の日々の食事管理について理解を深める資格です。
本講座では、「この食材を食べれば病気が治る」という考え方はしません。薬膳の基本概念とともに、犬猫に必要な栄養、食材の特徴、ライフステージ、食事量、食材の安全性などについて学び、現代の犬猫の栄養管理を土台としながら、薬膳という伝統的な食の考え方を日常生活へ取り入れるための知識を身につけます。
薬膳とは「特別な食材を食べること」だけではありません
「薬膳」と聞くと、高麗人参やクコの実、生薬などが入った特別な料理を想像する方もいるかもしれません。しかし、伝統的な薬膳の考え方で大切にされてきたのは、特定の食材だけではありません。
季節や生活環境、その時々の状態などを考えながら、食材の性質を組み合わせて食事を考えていくことも薬膳の特徴です。
ペット薬膳アドバイザーでは、薬膳を「健康に良さそうな食材の一覧」として暗記するのではなく、なぜその食材を選ぶのかを考えるための基本概念から学習します。
そして犬猫へ応用するときには、伝統理論だけで判断せず、犬猫という動物種に必要な栄養と食材の安全性を優先します。
犬猫の「体質」を考える

本講座では、薬膳の伝統理論をもとに犬猫の状態を観察し、一定の特徴から体質傾向を考える方法について学びます。
ここでいう**「体質診断」または「体質チェック」は、動物病院で行われる獣医学的な診断とは異なります。**
例えば、普段の活動量、暑さ・寒さに対する様子、食欲、飲水、便、被毛、生活環境など、日常生活のさまざまな情報を観察します。
一つの特徴だけを見て「この体質」と決めつけるのではなく、複数の情報を組み合わせて考えていくことが重要です。
また、急激な食欲低下、多飲多尿、嘔吐、下痢、体重減少、元気消失などは、「体質だから」と片付けるべきではありません。
病気が疑われる変化については、薬膳による体質分類よりも獣医師による診察を優先することが基本です。
「陰」と「陽」から考える薬膳の基本

薬膳を理解するうえで重要な概念の一つが陰陽です。伝統的な東洋医学では、自然界や身体の状態を相反する二つの側面から捉える考え方があります。
寒と熱、静と動なども、その関係を理解するために使われます。重要なのは、「陰=悪い」「陽=良い」という意味ではないことです。
どちらか一方を増やせば健康になるという考え方でもありません。
本講座では陰陽という伝統的な分類方法を学び、季節や犬猫の状態、食材との関係について理解を深めます。同時に、陰陽は現代獣医学における血液検査値や体温、内分泌機能などを直接表す科学的指標ではないことも理解します。
伝統的な薬膳理論と現代獣医学を混同しないことも、ペット薬膳を安全に学ぶうえで非常に重要です。
「気」とは何を意味する?

薬膳や東洋医学を学ぶと頻繁に登場するのが「気」という言葉です。伝統理論では、気は身体のさまざまな働きを説明するために使われてきた概念です。「気が不足している」「気の巡りが滞っている」といった表現も、薬膳では体質を考える際に使われます。
一方で、ここにも大切な線引きがあります。薬膳における「気」は、現代獣医学で測定できる特定の物質やエネルギーを意味するものではありません。
そのため、「気の巡りが悪いからこの病気になった」と医学的な原因として断定することはしません。
本講座では「気」という言葉が伝統的な薬膳理論の中でどのような意味を持つのかを理解し、体質分類を考えるための一つの枠組みとして学びます。
「血」と「水」から身体を考える
薬膳では、「気」だけでなく「血」や「水・津液」といった概念も使われます。これらについても、現代獣医学における血液や体液そのものと完全に同じ意味ではありません。
薬膳では、それぞれの概念の不足や偏り、巡りなどを組み合わせて状態を捉えていきます。そのため本講座では、気・血・水を独立したものとして暗記するのではなく、互いの関係性から状態を考える方法について学習します。
そして、それらの考え方を食材選択へどのようにつなげていくのかを考えていきます。
「虚実」から犬猫の状態を考える

薬膳では「虚」と「実」という考え方もあります。
非常に簡略化すると、伝統理論において「虚」は不足している状態、「実」は余分なものや停滞などが目立つ状態を考えるための分類です。
しかし、犬猫を見て、「元気がないから虚」「太っているから実」と単純に分類するものではありません。元気がない犬猫には病気が隠れている可能性がありますし、肥満はエネルギー摂取量、活動量、避妊去勢、年齢、疾患など複数の要因から考える必要があります。
薬膳の体質分類は、獣医学的な健康評価の代わりになるものではないという考え方を講座全体で大切にします。
「寒熱」と食材の考え方
伝統的な薬膳では、食材についても寒・涼・平・温・熱などの性質で分類する考え方があります。ここでいう「温かい食材」「冷たい食材」は、単純な料理の温度を意味しているわけではありません。伝統理論上の食材分類です。
本講座では、それぞれの食材が薬膳でどのように位置づけられてきたのかを学びます。ただし、伝統的に「身体を温める」とされる食材だからといって、犬猫への特定の医学的効果が科学的に証明されているとは限りません。
伝統的な食材分類と、現代栄養学で明らかになっている栄養成分・生理作用は分けて考える。これが、現代のペット薬膳を学ぶうえで重要なポイントです。
五行から食材と身体の関係を学ぶ
薬膳では、木・火・土・金・水という五行を使って自然界や身体の関係を整理する考え方があります。季節、身体、食材などを関連づけて考えるために用いられてきた伝統的な理論です。
本講座では、五行そのものを医学的事実として扱うのではなく、伝統的な薬膳がどのような思想体系のもとで食材を分類してきたのかを理解するための基礎知識として学習します。「肝に良い食材を食べれば肝臓病が治る」といった解釈はしません。
現代獣医学における肝臓・心臓・腎臓などの臓器と、東洋医学における「肝・心・脾・肺・腎」は概念が完全に一致するものではないためです。この違いを理解しておくことは非常に重要です。
犬と猫を同じ薬膳で考えない

犬と猫は、どちらも人と暮らす身近な動物ですが、栄養学的には異なる特徴を持っています。特に猫は必須栄養素に関して犬とは異なる要求を持つ動物であり、犬用の手作り食や人向けの薬膳料理をそのまま猫へ応用することはできません。
「人が食べられるから犬猫にも安全」「犬が食べられるから猫にも同じ量を与えられる」とは限りません。
薬膳以前に、その食材が犬猫にとって安全なのか、その動物種に必要な栄養を満たしているのかを確認する必要があります。ペット薬膳アドバイザーでは、犬と猫それぞれの栄養学的な特徴を理解したうえで薬膳を考えることを基本とします。
食材には「薬膳上の特徴」と「栄養学的特徴」がある

例えば、ある食材について考える場合、本講座では薬膳上の分類だけを見ません。どのような栄養素を含んでいるのか。エネルギー量はどの程度なのか。脂質は多いのか。食物繊維を含むのか。犬猫が安全に食べられるものなのか。加熱が必要なのか。どの程度の量を与えるのか。
こうした現代栄養学と食品安全の視点を組み合わせて考えます。薬膳だから栄養学を無視してよいわけではありません。むしろ、犬猫へ薬膳を取り入れるからこそ、基礎的な栄養学を理解することが重要です。
「身体に良い食材」でも与えすぎれば食事バランスを崩す
薬膳食材に限らず、犬猫の食事では量が重要です。「健康に良い」と聞いた食材を何種類も追加していけば、総摂取エネルギーが増えたり、主食となる総合栄養食を食べる量が減ったりする可能性があります。
WSAVAやAAHAが重視しているのも、単一の食材ではなく、年齢、健康状態、BCS、筋肉量、現在の食事、生活環境などを含めた個体ごとの栄養評価です。薬膳でも同じ考え方が大切です。
「何を追加するか」だけでなく、その犬猫が一日全体で何をどの程度食べているのかを見る力を身につけます。
総合栄養食を基本に薬膳を取り入れる方法

健康な犬猫が総合栄養食を主食としている場合、薬膳を取り入れるために必ず主食を手作り食へ変更する必要はありません。普段の食事を大きく崩さず、トッピングなどとして安全な食材を少量取り入れる考え方もあります。
この場合にも、トッピングが増えすぎることで栄養バランスやエネルギー摂取量に影響しないよう注意します。「薬膳を始める=毎日完全手作り食にする」ではありません。現在の食生活と飼い主が継続できる方法を考えることも大切です。
手作り薬膳ごはんで注意したい栄養バランス
完全手作り食として犬猫の主食を作る場合は、さらに慎重な栄養設計が必要です。
肉、魚、野菜をバランス良く入れたように見える食事でも、犬猫に必要なすべての栄養素を適切な量で満たしているとは限りません。
特に猫では、栄養学的に完全でバランスの取れた家庭調理食を設計することは容易ではありません。そのため、長期間の主食として完全手作り食を利用する場合には、獣医師や獣医栄養学に精通した専門家へ相談することが重要です。
ライフステージによって食事の考え方は変わる
子犬・子猫、成犬・成猫、シニア犬・シニア猫では、必要な栄養やエネルギーの考え方が同じとは限りません。特に成長期は、身体を作る重要な時期です。
「薬膳だから身体に良い」という理由だけで、栄養バランスを無視した食事へ置き換えるべきではありません。また、シニア期では体重だけでなく筋肉量の変化にも注意が必要です。
年齢・身体状態・活動量などを考慮して食事を考えることは、現代の犬猫栄養管理においても非常に重要です。
病気がある犬猫では「薬膳より先に獣医療」

腎臓病、心臓病、肝疾患、糖尿病、消化器疾患、尿路疾患、食物アレルギーなどがある犬猫では、食事そのものが治療管理の重要な一部になることがあります。
この場合、自己判断で薬膳食材を追加することによって、獣医師が設定している栄養管理へ影響する可能性があります。
例えば「腎に良いとされているから」という薬膳上の理由だけで、腎疾患の犬猫へ食材を追加することは適切ではありません。
病気がある場合は獣医学的な診断・治療・療法食等を優先し、食材を追加する場合にも主治医へ確認する。この線引きを、本講座では大切にします。
漢方薬と薬膳は同じではありません
ペット薬膳を学ぶうえで、特に理解しておきたいポイントです。
日常の食事として安全に利用できる食材について学ぶことと、生薬や漢方製剤を犬猫へ治療目的で使用することは同じではありません。天然由来であれば安全という意味でもありません。植物由来の成分であっても、犬猫に有害なもの、薬との相互作用が問題になるもの、投与量によってリスクが変わるものがあります。
そのため本講座は、犬猫に対して漢方薬を処方したり、病気を治療したりする資格ではありません。
ペット薬膳は「病気を治す料理」ではない
ペット薬膳を伝える際に、最も注意したいポイントです。
「この食材で腎臓病が治る」「気を補えば心臓病が改善する」「この薬膳でアレルギーが治る」といった考え方は、本講座では採用しません。
ペット薬膳アドバイザーが目指すのは、病気を診断・治療することではなく、薬膳という伝統的な食文化・理論を正しく理解し、安全性と現代の犬猫栄養学を踏まえて毎日の食事を考えられるようになることです。
ペット薬膳アドバイザー講座で学べること

本講座では、薬膳とは何かという基礎から、陰陽、気・血・水、虚実、寒熱、五行などの伝統的な薬膳理論について学びます。
さらに、それらを用いた犬猫の体質傾向の見方、季節との関係、食材の薬膳上の分類について理解を深めます。一方で、犬猫の栄養学、ライフステージ、食事量、総合栄養食、手作り食、食材の安全性についても学び、薬膳理論だけに偏らない食事管理を目指します。
「薬膳の世界観を理解すること」と「犬猫へ安全に食事を与えること」を分けずに学べることが、この資格の重要な特徴です。
ペット薬膳アドバイザーが目指すもの
ペット薬膳アドバイザーが目指すのは、犬猫を見ただけで病気を言い当てることではありません。
普段の犬猫をよく観察する。食事内容を把握する。年齢や生活環境を考える。薬膳における体質の考え方を学ぶ。食材の特徴を知る。犬猫に安全な食材か確認する。必要な栄養を損なわない範囲で食生活へ取り入れる。そして、健康状態に異常が疑われれば獣医師へ相談する。
「観察する → 薬膳の考え方で整理する → 栄養学・安全性を確認する → 食事へ活かす → 変化を記録する → 異常があれば獣医療へつなぐ」
この流れを理解することで、愛犬・愛猫の毎日の食事について、より深く考えられる人材を育てることを目指します。
よくある質問 Q&A
Q. ペット薬膳アドバイザーは、犬猫の体質診断ができる資格ですか?
薬膳の伝統理論に基づいて、犬猫の生活状態などから「体質傾向」を考える方法を学びます。
ただし、これは獣医師が行う医学的診断ではありません。病気の有無や原因を判断する資格ではないため、体調の異常が疑われる場合には動物病院で診察を受けることが基本です。
Q. 「気の巡り」は科学的に証明されているのですか?
薬膳における「気」は伝統的な東洋医学の概念です。
現代獣医学で測定できる特定の物質やエネルギーと同一のものとして科学的に確立されているわけではありません。本講座では、その違いを明確にしたうえで伝統理論として学びます。
Q. 陰陽を学べば、犬猫の病気が分かるようになりますか?
いいえ。
陰陽は薬膳や伝統的な東洋医学で状態を整理するために用いられてきた考え方であり、血液検査、画像診断、病理検査などに代わるものではありません。
Q. 普段のペットフードに薬膳食材をトッピングできますか?
犬猫が安全に食べられる食材で、健康状態に問題がなく、食事全体の栄養バランスや摂取エネルギーを崩さない範囲であれば、少量のトッピングとして取り入れる方法は考えられます。
持病がある場合や療法食を使用している場合は、自己判断で追加せず主治医へ相談してください。
Q. 薬膳を始めるなら総合栄養食をやめた方がいいですか?
その必要はありません。
総合栄養食を主食としながら、食事全体を崩さない範囲で薬膳の考え方を取り入れることもできます。
Q. 犬と猫で同じ薬膳食を与えられますか?
必ずしも同じにはできません。
犬と猫では栄養要求が異なります。特に猫には犬とは異なる栄養学的特徴があるため、「犬が食べられるから猫にも同じ食事でよい」と考えないことが重要です。
Q. 薬膳食材なら毎日たくさん与えても安全ですか?
いいえ。
食材にはエネルギーや各種栄養素が含まれています。量が増えれば主食との栄養バランスや総摂取カロリーにも影響します。
「身体に良い食材=多いほど良い」ではありません。
Q. 病気の犬猫にも薬膳を使えますか?
疾患がある犬猫では、まず獣医師による診断と治療方針を優先します。
食事療法が必要な疾患では食材の追加が治療計画に影響する可能性もあるため、薬膳を取り入れる場合も主治医へ相談してください。
Q. ペット薬膳アドバイザーを取得すると漢方薬を処方できますか?
いいえ。
本資格は漢方薬の処方や疾病の治療を目的とした資格ではありません。日常の食事と薬膳の基本的な考え方について学ぶ資格です。
Q. シニア犬・シニア猫にも薬膳を取り入れられますか?
食事を考える一つの視点として学ぶことはできます。
ただし、シニア期では慢性疾患、体重減少、筋肉量低下、食欲の変化などが起こることもあります。「高齢だから」「体質だから」と判断せず、健康状態を確認したうえで食事を考えることが大切です。
Q. 手作り薬膳食を毎日の主食にできますか?
主食として長期間与える場合は、薬膳上の食材の組み合わせだけでは不十分です。
犬猫に必要なエネルギー、タンパク質、脂質、必須脂肪酸、ミネラル、ビタミンなどを適切に満たす必要があります。特に完全手作り食を継続する場合は、獣医師や獣医栄養学に精通した専門家への相談を推奨します。


